恋愛は受験にとってプラスかマイナスか

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受験が近づくとなぜか増えるカップル

受験生を毎年見ていると、子どもたちのある変化に気付くことがあります。

前まで体操服で通ってきていたのに、わざわざ私服に着替えくる男子とか、女の子もおしゃれに気を使い始めたりとか・・・

頭にワックスをつけるくらいなら良いですが、時々ママの香水をつけすぎて香害となってしまう女子もいます。注意です。

中には明らかに仲良くなった男女もいますし、「〇〇、彼女できたんだよ」とほかの塾生から謎の報告をもらうこともあります。

我々大人はこうした場面に直面してもなかなか対応が難しいです。

私が秋元康なら「恋愛禁止!」というかも知れませんが、塾生はアイドルではありませんし、恋愛という個人のセンシティブな部分に踏み込む権利は誰にもないと思います。

また日生学園第二高等学校の校長のように男子は坊主にして勉学に励むべしとも言えません。

日生学園第二高等学校はダウンタウンの浜田雅功さんが卒業(and脱走)した学校です。

恋愛を原動力にして勉強に励むのであればそれは良いことだと思いますが、障害にならないかが心配です。

受験生たちは受験のストレスに日々さらされ、ある種のつり橋効果もあり、恋愛脳に陥ってしまう子が例年少なくありません。これに陥るとなかなか抜け出せないうえに解決策がないのが問題です。

あくまで私見ではございますが、長年子どもたちを見ていて理解した法則についてお話していきたいと思います。

恋して落ちる男子・受かる女子

不思議に思うかも知れませんが、恋愛脳になって受験に失敗するのは男子に多いです。女子は半々。

これは男女の脳の構造の違いによると言います。

情報を並列処理することができる女子は恋愛は恋愛として、勉強の邪魔にはなりにくいです。

しかし、シングルタスクに特化した男子は、集中したときの爆発力はすさまじいですが、恋愛に夢中になると勉強が上の空になってしまいます。

多かれ少なかれ男子は、モテたいという思いを原動力に頑張るところがあります。それ自体は悪いことではありませんが、つい目先の「モテ」に走ってしまうことがあるので注意です。

良い成績を取って格好いいところを見せたい、スポーツ頑張って格好いいところを見せたいなど、一見不純に思える動機であったとしても、それが本音から来た動機なら有効です。その格好が良い自分になるために邁進すれば良いのです。

願わくば積み重ねた知性への憧れをもってほしいものですが、、、
慶応大学医学部教授 宮田裕章先生は髪の毛は前衛的ですが、本当に頭の良い人の話し方とはこういうものなのだとお話を聞くたびに感じ入ります。こういう人が本当にかっこいい人だと私は思います。

恋愛に有効な対策はない

残念ながら恋愛に有効な対策はありません。

しかし、恋愛に囚われていたら受験は失敗すること間違いなしです。

真面目に勉強に打ち込んでいた子が、ちょっと気になる子ができたら成績がガタ落ちしたなんてことはしばし起こりえます。

本人に自覚はなくとも成績に如実にそれは現れます。

しかし、邪魔はできませんし、むしろ障害が多いほど燃え上がってしまいますので、有効な対策は長年塾業界で指導していても見つかっていません。

もし、この記事を読まれている方の中で有効な対策があるという方はぜひ教えてください。お礼はします。丁寧な言葉で。

風呂も入らず、髭も剃らず、眉毛が繋がれば合格

10年以上前の話になります。私がまだ一講師だった時の話です。

当時の塾生でおしゃれな女の子Aさんがいました。Aさんは中学3年生の夏に入塾してきて、志望校判定はD判定でした。

「厳しい受験になるよ」

そういう私に彼女は「頑張る」と言いました。

それからの追い込みは鬼気迫るものがありました。

いつもおしゃれな私服で来ていたAさんが秋には東北中学校の体操着で塾に来た時、私は衝撃を覚えました。今でも覚えています。

正直、あまり勉強が得意な子ではありませんでした。内申点もあまりよくありませんでした。

でも、追い込みがすごかった。

ある時、個別で数学で連立方程式を教えているとき、彼女の眉毛が繋がっていることに私は気が付きました。

(これは受かったな・・・)

口には出しませんでしたが、心の中でそう思いました。

Aさんのお母さまはとても明るい方でしたが、「家でも人が変わったように勉強している。勉強のし過ぎで心配です」と連日ご心配のお電話をいただきました。

「大好きだったドラマも見なくなった」「長風呂だったのにすぐに出てくるようになった」という娘さんの豹変ぶりに驚きを隠せない様子でした。

きたる3月の合格発表日。私は合格のお電話をお母さまとAさんからいただきました。

これは奇跡などではなく、当然の結果だと思いました。

彼女は自分を追い込んで(あるいは捨ててまで)勉強に打ち込みました。

目先の格好良さに囚われない、もっと高次元な格好良さが彼女にはありました。

受験は勝負の世界で絶対はありません。しかし、真に努力をしたものを見捨てるほど高校受験の勝利の女神は狭量ではありません。

出題範囲は限られています。勉強しても解けないような難しい問題は1問も出題されていません。大学受験とは違うのです。

今からでも本気で寸暇を惜しんで学べば高校受験は何とかなります。頑張れば必ず結果は伴うのです。恋愛したから~というのは言い訳にはなりません。それはただの要因であって原因にはなりません。

佐藤塾は頑張る子どもたちを全力で応援します。本気で頑張る子には我々も本気で応援します。多くの人の最終学歴は18歳で決まります。15歳の今、受験まであと4ヶ月を切った今。せめて今だけは全力で勉強に打ち込んでみてはいかがでしょうか?それこそ眉毛が繋がるほどに

眉毛の話は後輩たちにして良いかちゃんと許可を取っています。
Aさんありがとうございました。

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