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中学生以降、明確に得意不得意が分かれる科目が英語と数学です。
男子は英語が、女子は数学が苦手なことが多いです。
逆に男子は数学が、女子は英語が得意なことが多い。
これは男女の脳の構造から来るもので、男性に比べて脳の言語を司る部分が発達している女性は英語が得意です。
逆に理論的かつ抽象的な数学は「共感」を得難いため、イメージできず苦手になりがちです。
過去の指導の中で印象的なものがありました。
すると、合計2,400円でした。
鉛筆と消しゴムは合わせて7つ買いました。
さて、鉛筆と消しゴムはそれぞれいくつ購入したでしょう?」
こんな問題だったと思います。
連立方程式を使わずとも解ける優しい問題です。
鉛筆と消しゴムの数をそれぞれ文字式で置き換え、連立して解くことを教えるための問題でしたが、ある女子生徒から上がった声は私にとって意外なものでした。
「えっ!?高くない??そんな高い鉛筆買わないでしょ、ふつー!そんなに高い鉛筆、どんな鉛筆なのかな?」
確かこんな発言だったと思います。
私が「◯◯さん、これはそういうことを聞いてる問題じゃないんだよ?」と言うと
「だって?、そんな高い鉛筆ないよ?、問題が変!」と言われました。
問題の趣旨を説明し、解説すると解き方や考え方はわかってくれましたが、400円の鉛筆には最後まで釈然としない様子でした。
少し極端な例の様に思われるかも知れませんが、こういった話はこの女子だけではありません。一定の割合で存在する傾向が女子には特にあります。
同じように高校入ってからの物理でも、万有引力の法則やドップラー効果などを説明しても全くピンと来てもらえません。
その場合、万有引力の法則は恋愛に、ドップラー効果は救急車など身近なものに例えて説明してあげると途端に理解が早くなります。
男性はかつての狩猟生活時代の名残で、言葉少なく簡潔に伝えることに特化してきました。
生死を分ける狩りの瞬間では、回りくどい説明や、共感は無駄なものとして削ぎ落とされてきました。
そのため言語能力が女性に比べ乏しく、英語などの言語科目は苦手とする傾向があります。
そうでなくとも、英語は積み重ねの科目なので、明快さと一発勝負が好きな男子には敬遠されがちです。
かなり大雑把な区分けになってしまいましたが、上記の内容が男女の得意不得意に繋がってしまっている要因です。
では、女性は数学ができず、男性は英語ができないのでしょうか?
そんなことはありません。
少なくとも大学入試レベルまでであれば余程の難関大学の難しい問題でなければ性差は無いと言っても良いでしょう。
理解するために必要な内容をきっちり理解し、カリキュラムに沿って進めればどんなに英語が苦手な男子も、数学が苦手な女子も必ず得点が取れます。
問題なのは男女の脳の構造ではなく、本人が持つ苦手意識、基礎を習得する前に復習せず学習を新しい単元に進めてしまうことです。
多くの高校生が中学の内容を完全に理解しているとは言いがたいのが現実です。
佐藤塾では基礎の理解に重点を置き、応用の効く骨太な学力の醸成に力を入れております。