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学習塾を経営していると、さまざまなご家庭とお話する機会があります。家族構成から抱えている悩みなども多種多様です。
面談を繰り返しているうちにあるパターンがあることがわかりましたのでご紹介します。
まず最初に塾にくるとき、誰が来るかです。
3パターンに分かれます。
一つは、母親と子どもが来るパターンです。これが一番多いパターンで標準的な例です。
次に両親と子どもが来るパターンです。これは、なかなかないのですが、父親が教育に参画しているので、この時点で私は仮に学校の成績が悪くても、この子は大丈夫だ。と判断します。
最後に母親だけで来るパターンです。
これは子どもとよく相談する前にお母さんが下調べをしているパターンです。これは悪い面があります。
こういったお母さんは責任感が強く、子どものことをなにより大事にしています。しかし、なんでもやってあげてしまうので、子ども自身が当事者意識を持てず、勉強する理由も「お母さんに言われたから」になってしまうことが多いです。
そうなってしまうと、子どもはうまくいかないことがあった時、母親のせいにして当たったり、結果を素直に受け入れられないことがあります。
なんとなく自身の経験でも思い当たる方がいるのではないでしょうか?
著書『ユダヤ商法』の中で、マーヴィン・トケイヤ―は『タルムード(ユダヤの聖書)』を引用し、こう述べています。
「子どもが生まれるとまず、二人のパートナーができる。それは両親だ。そして成長すると、三人目のパートナーが加わる。それは教師だ」
「子どもの教育に当たって、何といっても父親が中心とならなければならない。人は男女、それぞれ長所を持っている。男性は理論的かつ冷静であり、女性は情緒面で優れているが、依存心が強く、感情的である。感情の起伏が激しい。そこで男子の教育を母親任せきりにすると、人への依存心が強くて、独立心を欠き、感情が不安定な青年に育ちやすい。」
これは世の母親に向けたメッセージではなく、仕事に没頭しがちな父親に向けられた警鐘だと私は思いました。
トケイヤーは、教育は父親の義務であると語っています。
しかし、残念ながら日本の父親が子どもの教育に参画している例は多くありません。むしろ、時々口を出してきて世のお母さん方をイライラさせる原因になることの方が多いです。
夫がなかなか教育に参画してくれない、またはできない家庭はどうすればよいでしょう?
息子3人、娘1人の計4人全員を東京大学理科三類に入れた、佐藤亮子さんは著書の中でこう述べます。
「責任はすべて私がとるから、夫に子育ての口出しは一切しないでと伝えました」
半端に責任を夫婦で分担するからイライラしてしまうので、すべて自分の責任だと思って子育てしたと佐藤亮子さんは語ります。
今の日本社会において教育の大部分を担っているのは母親です。有名私立中学校の合格体験記録を見ると、必ずそこには母親の存在があります。父親が参画しておる例も多いですが、父親がいて母親がいない例は一つも見たことがありません。
つまり、18歳までの子どもの成績は母親次第ということなのです。
中々誰しもが佐藤亮子さんのように割り切れないと思いますが、「誰かの仕事・役割だ」と思うとイライラしてしまうものです。
思い切って自分の責任だと考え、そのうえで誰かに相談すればよいのではないでしょうか?
佐藤塾では悩める親子の相談を受け付けております。
1人で悩んでいないで、ぜひご相談ください。
経験豊富な講師一同がお力になります。