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数学を教えていると、必ずと言っていいほどつまらない計算ミスをする人がいます。
そして必ず「あっ!」とか「わかっていたのに~」と言います。
大体これは計算ミスの多い人のパターンで、一度癖がつくとなかなか治りません。
テストで一番やってはいけないことは、わかっている問題を間違えることです。
わからない問題や知らない問題が解けないのは、テストが始まる前までの対策が足りないからであり、テストが始まる前までの話です。
テストが始まったら参考書で調べたり勉強できない以上、テスト中にできることは『わかる問題を確実に解く』です。
この当たり前なことがなかなかできず、点数が伸びない子が驚くほど多いです。
今回は、計算ミスする理由を3つに絞り、計算ミスしないようにするにはどうすればいいか説明していきたいと思います。
【計算ミスする3つの理由】
(1)速すぎる
(2)緊張感に不慣れ
(3)字が読みづらい
(1)速すぎる
テストになると、焦りからか普段しないような計算スピードで解いている人がいます。
これはテストに対する不安からくる行動ですが、不安な気持ちをテスト中に解消する方法は、問題を解くしかありません。
仮に間違っているかもしれないとしても、解答欄が埋まっているだけで人は安心してしまうものです。
しかし、焦って計算した答えは間違いである可能性が高いです。
自転車も全力で漕ぐと、スピード出しすぎで怖い!と思いませんか?
計算も一緒です。
無理のないスピードで、丁寧に解くことが正解への近道です。
不安なのは誰でも一緒です。
少し、自分自身を遠くから見るイメージで、落ち着いて問題を解きましょう。
(2)緊張感に不慣れ
心理学の法則に「ヤーキンズ・ドットソンの法則」というものがあります。
人は慣れていることをする時には、緊張やプレッシャーがあった方が良く、慣れていないことについては逆である。
という法則です。
いつもホームランを連発する余裕の表情の4番バッターには「ヒットしなかったらグラウンド10周だぞ」とプレッシャーをかけた方が良い結果が出るでしょう。
逆に緊張している新人バッターには「三振してもいいから思いっきりいけ!」と言ってあげた方が、力を発揮しいてくれる可能性があります。
これが「ヤーキンズ・ドットソンの法則」です。
いつもみなさんの前で、授業している先生も、最初から人前で堂々と話ができたわけではありません。
最初は緊張して思うように力が出せないときもありましたが、場数を踏むことで緊張をうまくコントロールできるようになりました。
緊張な慣れることで、対策ができます。
私は日ごろから生徒たちに、『新しいことに挑戦せよ』と伝えています。
新しいことを始めるのは誰だって緊張します。
しかし、挑戦することが習慣になり、慣れてしまえば緊張はしません。
テストで緊張するという人は、ぜひどんどん模試やテストを受け、緊張に慣れてください。
そうしたらある日、緊張を感じなくなります。むしろプレッシャーが心地よく感じるものです。
ぜひそうしてください。
(3)字が読みづらい
私の字は、筆記体のアルファベットのように繋げて早く書くので、非常に読みづらく、私以外の人には解読不能な文字です。
昔から考えながら字を書いていると、ミミズが這ったような新種の文字を開発してしまうのが私の常でした。
しかし、テストの時と習字を書くときは違います。
とても意識して読める字を書いています。
普段書きなぐった計算式は、「Z」と「2」と「a」と「r」と「v」の判別がつかないような字ですが、テストの時は必ずいつもより書くスピードを落として読める字を書きます。
理由は2つ。採点者が読めなければ点数にならないことと、自分で見間違え計算ミスしてしまうことを避けるためです。
普段なら見間違えない字も、テストの緊張感の中では、ありえない見間違えをしてしまうこともあります。
ぜひ、普段の1.5倍丁寧に書くつもりで式を書いてみて下さい。
以上3つの点を気を付ければ、あなたの計算ミスはぐっと減るはずです。
ぜひ意識してみてください。