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寒波が去り、少し春を感じ始めたこの頃。
佐藤塾の高校2年生たちの目の色が次第に変わり始めたのを感じます。
「1年後だぞ」
とこちらが声をかけるまでもなく、徐々に受験生としての自覚を持って動き始めたように感じます。
「先生、日曜日塾行っていい?」
以前なら絶対言わなかった子がそんな風に聞いてきてくれて本当にうれしい限りです。
次年度からは新しい入試制度が始まります。
受験生たちを教えるのと並行して我々も情報収集に励まなくてはなりません。
今、新しい入試制度の対策として新たな授業カリキュラムを組んでいるところです。
今年は高校3年生が1人もうちにはいませんでしたが、来年は結構います。
2021年春みんなで笑えるよう、できる限りのサポートを子どもたちにしてあげたいと思います。
さて、今日のブログのテーマですが、学校で問題行動を起こすお子さんについてご相談をいただいたので、その回答を載せようと思います。

友達と喧嘩したり、先生にたてついたり、遅刻したり色々問題のある子が世の中にはいます。
しかし、よく勘違いされますが、1つだけ断言しておきます。
子ども自身に問題があるケースは極めて稀です。
ではどこに問題があるのでしょう?
答えは『家庭』です。
子どもは愛情が不足していると感じると、
親や周囲の大人の関心を得ようとわざと問題を起こします。
赤ちゃんを例に出すとわかりますが、赤ちゃんは親を呼ぶために泣きます。

もし親がそばについていて、子どもの顔色を注意深く観察していたら、最初のひと泣きの前に我が子を掬い上げることが出来ます。
それを繰り返していくうちに赤ちゃんも学習してこう考えます。
「この親は大泣きしなくても、駆け付けてくれる」
「だからわざわざ泣かなくても良いかも」
水族館のサメが他の魚と混泳しているのを見たことがある人が多いと思います。

しかし、水族館のサメは他の魚を食べたりはしません。
なぜなら、定期的にサメにエサが与えられているからです。
生きている魚を追いかけて食べなくてもエサが与えられるから、
ほかの魚を襲う必要がないのです。
人間もそうですが、動物はとっても合理的です。
しかし、試すわけにいきませんが、
飼育員がサメの空腹を見逃し、エサやりをさぼったらどうなるでしょう?
きっと、水槽の中の魚を食べてしまうに違いありません。
サメだって望んでいませんが、生きるためにそうするでしょう。
赤ちゃんだって、そうです。
赤ん坊だからといって侮ってはいけません。
0歳児でも思考はできるのです。
逆に大声で泣かないと駆け付けてくれない親ならこうなります。
「大きな声で泣き叫ばないとこの親は来てくれない」
「次はもっと大きな声で泣こう」
「泣き止むとすぐに放置されるから、できる限り長い間泣こう」
そう考えるのです。
結果、なかなか泣き止まない赤ちゃんに親も消耗し、かえって扱いが悪くなってしまうのです。
これでは負のスパイラルです。
問題行動を起こす子どもの心理もまったく一緒です。
心配してほしいから問題を起こすのであって、
問題行動自体が目的ではありません。
もし、子どもが問題を起こしてもその本当の理由に気が付いてあげられなかったら、表面的な事象のみに捉われて解決した気になっていたら、その場しのぎだったら。
きっと同じ問題が起きます。
次はもっと大きな問題かもしれません。
真因を分析せず表面的な対応に終始していたらきっと親子関係はうまくいきません。
子どもは嘘をつきます。
その理由は様々ですが、親に心配してもらいたかったり、逆に親に心配させたくなくて嘘をつく子もいます。
表面的な言葉に捉われて真因を見落としていては、対処療法にしかなりません。
これではイタチごっこです。
「じゃあ、どうすればいいの?!」と言う方にアドバイスです。
子どもの話を聞いてあげてください。
口を途中で挟まず、作業する手を止め、しっかりと顔を見て話を聞いてあげてください。
きっと急に「話を聞くよ」、と言っても子どもは嫌がるでしょう。
なぜならそれまでロクに話を聞いてもらえなかった経験があるからです。
日ごろから子どもとコミュニケーションを適切にとれていれば何ら問題ないですが、ある日急にそんなこと言われたら困惑します。
しかし、それでも良いのです。
最初は恥ずかしがって嫌がるかもしれませんが、きっと嬉しいはずです。
断られても根気強く、傾聴の姿勢を示すことが大切なのです。
それを続けて行けば
問題行動もなくなるでしょう。
お約束します。
なぜそんなことが言えるのか、と思われると思いますが、数百人もの子どもたちを見て指導してきた経験がそう教えてくれました。
教えてくれたのは子ども達でした。
過去に問題行動の目立つ子たちは、こちらが傾聴と共感をしてあげるだけで驚くほど素直な素顔を見せてくれるようになります。
だから信じて傾聴してみてください。
6. 勉強に足りないものは時間ではなく努力だ。
You never lack time to study; you just lack the efforts.
ハーバード大学図書館の落書きより