休校期間、何をするべきなんでしょうか?~思考の整理学から学ぶ~

成績アップの極意

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『思考の整理学』という本があります。
著者は外山滋比古氏で、1986年に書かれた本です。
(外山氏は東大卒で東京教育大学〈現筑波大学〉とお茶の水大学で教鞭を取り、最終的にはお茶の水大学で名誉教授になられた方です)
『思考の整理学』は30年以上たった今も売れ続けている、ロングセラーです。

私がこの本を手に取った時に気が付いたのですが、帝京長岡高校の数年前の国語の入試問題にもされていました。

その中に取り上げられていた内容で、生徒には『グライダー』型と『飛行機』型の2種類存在するというお話がありました。

簡単に説明すると、『グライダー』は知っての通り、滑空するが、自律飛行できません。
これを生徒に例えると、行儀がよく、先生や親の言っていることをしっかり守れる子です。

外山氏は、著書の中で、「学校とはグライダー養成所だ」と言っています。
自分勝手に動き回ることなく、言われたことだけをしっかりやれる人間。
言葉を変えれば、親や教師にとって都合の良い人間を育てるのが学校であり、そこで目指すべき人間像はまさにグライダーのような存在だと言っています。
一般に成績の良い優等生にはこのタイプが多いです。

一方、『飛行機』は自律飛行できます。
グライダーたちが行儀よく並んで、決められた範囲を飛んでいるのに対し、飛行機は自分で好きな空の道を進みます。
子ども達を『管理』したい大人たちにとって、『飛行機』型の子どもは悩みの種です。

決められたルートから外れたりするからです。
世間では『飛行機』型は問題児と同一視されることもあります。

ここで重要なのは、『グライダー』と『飛行機』を明確に分けるのは自律飛行という能力です。

ルートを外れてしまう『グライダー』も中にはあります。
しかし、自律飛行する存在はもはや『グライダー』ではないのです。

『グライダー』と『飛行機』それぞれに良し悪しがあると思いますが、著書の中で外山氏は日本の教育課程が生み出す『量産型のグライダー型人間』が持つ危うさについて語っています。

例えば、日ごろ大人から言われたことを忠実に守るような子は、逆に言われていないことはあまりやりません。
自分勝手に動くと叱られてしまうことを知っているからです。

日常的に教師や、あるいは上司から指示を受けているうちは、『グライダー』は「自分が何をすべきか」よく理解し、自信を持って行動できます。
例えば、目の前に積木を置き、積木で遊べと指示すれば立派なお城が作れるのが『グライダー』型の人間です。

しかし、何もない空間にポツンと自分1人おかれ、何も指示されないと『グライダー』は困ってしまいます。
指示がないので自分が何をすれば良いかわからないのです。
いわゆる指示待ち人間。
平穏な世の中では優秀ですが、有事の際には無力になってしまう傾向があるのです。

その点『飛行機』型の人間は違います。

何も指示されないことをこれ幸いに、好きなように自分で遊び始めます。
時としてオリジナルの遊びを生み出すことすらあります。

私の一つの自慢があるのですが、当塾の子どもたちはイベントの時などに私が「自由時間です。好きなように遊んでください」というと、皆喜んで各々が好きに遊びだし、オリジナルの遊びを生み出して遊んでいるのです。

これは彼ら彼女らが優等生グライダーとしての性質を持ちながら、自律飛行することもできることを示しています。

前置きが長くなりましたが、今回のコロナウイルスの影響で各校の休校が決まり、日常的に教師の指示を仰げる環境ではなくなりました。
また日中親が仕事に出ている間、子どもは家に一人きりになるので、家での過ごし方についても親から随時指示を受けることもなくなってしまいました。

こういった状況下では、人間だれしも易きに流れるものです。

特に『グライダー』型の子どもは自分でやるべきことを見つけることに長けていないので、易きに流れやすいです。

ここまで『グライダー』型の人間について批判的なことを書きましたが、私自身は『グライダー』が悪いとは思いません。
守破離という言葉に表されるように、まずは師事を仰ぎ、師の言葉を忠実に守ることが上達の第一歩だからです。

まずは言われたとおりにやってみる。
ここで批判的な態度をとるような人間は進歩がありません。

言われたことに違和感があったり、信条に反すると思っても、まずはその通りにやってみることが重要です。
それを積み重ねた後に、やはり違和感があったり、改良すべき点が見つかった場合、それを破ってみるのが次のステップです。

しばし、成績の伸びない子どもに多いのが、この『守』をおざなりにしてしまう悪癖です。

言われたとおりにやらず、時として自分のオリジナリティを最初から盛り込んだ我流を貫こうとする生徒がいます。
私自身の過去の経験ですが、これでは成長がありません。
成績も悪いままです。

まずは『グライダー』に徹し(あるいは扮し)師の言葉を徹底的に模倣することが肝要です。

『学ぶ』という言葉は模倣の『真似ぶ』から来ているように、模倣の重要性を理解しないことには学問における大成は困難です。

そしてそれがしっかりできるようになった時、初めて自律飛行の能力が求められるのです。
いつまでも守破離のにいてはいけないのです。
慣例をり、師かられ己の道を進む事も需要だからです。

話を少し戻しましょう。

熟達した『飛行機』型の人間は「次に自分が何をすべきかわかっている」ものです。

いわゆるPDCAサイクルPlan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)のサイクル )を自分で回すことができるからです。

しかし、子どものうちからそれができるものはほとんどいません。

仮に進めたとしても方向性が正しいか怪しいものです。
何故なら人間は自分の経験・知識のうちからしか行動することが出来ないからです。

パルマンティエを知らない人がある日パルマンティエを作ろうと思わないように(または作れないように)、人間は自身の知識経験からしか行動を選択できません。

人や本などの情報媒体から教えられることを除き、自身の行動は過去の経験に依拠します。

例えば大学受験です。

大学受験の経験がない子どもが、大学受験に向けて何をすべきかは自分ではわかりません。
何故ならやったことがないからです。

何をすべきかを知る方法は、先ほども述べたように人から教わるか、本やインターネットなどの情報媒体から情報を得るしかないのです。

そのため、『グライダー』『飛行機』に関わらず、指示を仰ぐことが何より重要なのです。

記事が長くなりましたので、次回に続きます。

次回は20時間の法則についてです。

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コメント

  1. […] 前回の記事からやや時間を経過してしましましたが、続きを書きます。 […]

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