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以前ブログでフィンランド式「ミクシ」についてご紹介したかと思いますが、今回はその発展版をご紹介したいと思います。
(世界一の国語力を育てた「ミクシ?」という魔法の言葉 フィンランド式教育)
フィンランド式学習塾である佐藤塾では、かなりの頻度で授業中、「なんで?(ミクシ)」という言葉がかけられます。
聞かれた生徒はその場で考え、自分なりの答えを言います。
しかし、この授業態度にはまだ改善する余地があるのです。
一見、先生に質問されて自分の頭で答えているので、良い授業態度のように思えますが、実は改善の余地があるのです。
それは先生に聞かれる前に答えを用意できていないという点です。
先生から聞かれてから考えるのでは遅いのです。
正しい授業態度では、先生に聞かれる前に答えを予想しなくてはならないのです。

先生に聞かれる前に答えを予測することにはさまざまなメリットがあります。
まず思いつくメリットは出題者の意図を考える癖がつきます。
問題は出題者と解答者との対話です。出題者は回答者に適度にヒントを与え、試します。
解答者は出題者の意図を汲み取り、ヒントから答えを導きます。答えを導き出すヒントを上手に見つけられる人は、高得点というお宝に辿り着くことができるのです。
日常的に先生が次に何をいうかを予測する訓練をしておけば、その経験はテストの時に役立ちます(日常生活でも役立つと思います)
また先生に聞かれた時だけ考えているのと、先生に聞かれていない時も考えているのでは学習の濃度が異なります。
他の子がかけられているとき、自分は関係ないと素知らぬ顔でぼー、としているのは非常に勿体無いのです。
他人事だと思わず、もし自分なら、と考えられるかどうかが「できる子」と「そうではない子」を分けます。
要は当事者意識なのです。
仮に歴史の人物の話を聞いて、その経験を自分だったらと置き換えて考えられる人は、他人の人生を擬似体験できます。
ドイツのビスマルクの言葉に「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と言うものがありますが、歴史を学ぶと言うことは、誰かの経験を擬似体験し、未来を予測することなのです。

人のふり見て我がふり直せとはよく言ったもので、氷で滑って転んでいる人がいたら、それを笑っているのではなく、自分もそうなるかもしれない、次は自分の番かも、転ばないためには何をすれば良いのか、ということに思いを馳せることができることが重要なのです。
理想としては、先生がホワイトボードに問題を書き切る前に問題を予測して、先生が書き切る前に答えを導き出すことです。
非常に難易度の高いことのように思えるかもしれませんが、慣れれば案外誰でもできることです。
成績の良い子は、自然とこの姿勢ができています。
日頃の自己学習では、今勉強している範囲から自分が問題を作るならどんな問題にするだろう?と出題者になりきって考えるのも非常に良い勉強方法です。
一度やってみたらわかりますが、齟齬なく問題を作るには幅広い理解が必要です。
よく人に勉強を教えるには、最低相手の10倍そのことについて知っていなくてはならないと言いますが、私の体感だと問題を作るには30倍理解していないとできないと思います。
例えばゲームをプレイするのは簡単ですが、ゲームを作るのは非常に難しいですし、漫画を読むことはできますが、描くのは非常に難しいということです。
出題者になってみて考えることは、負荷の大きい学習方法ですが、学習行為率の高さは言うまでもありません。ぜひ明日からこの方法を実践してみてください。(ちなみに佐藤塾では高校入試向けの模試問題の作成に取り組んでおります)
話がやや脱線しましたが、常に未来を予測して授業に臨むことは非常に有効です。

・・・・・。先生は次に「この問題解ける人〜?」という
そして、答えは「2番」です。

「この問題解ける人〜?」 はっ!??
と言えるくらい先生の言うことを予測できれば理想ですね笑
Don’t go buy an umbrella after it rains.
雨が降ってから、傘を買いに行くのでは遅いのです。
雨が降ることを予測して、傘を用意するのが勉強です。
勉強とは、未来に備える行為を指すのです。