この記事は3分で読めます。

スモールステップを上手に使えば、子育て上手?

皆さんはスモールステップという言葉を聞いたことはありますでしょうか?
聞いたことある、知っているという方もいらっしゃると思いますが、一応説明すると
「目標を分割して達成を目指す方法」のことを指します。

例えば、このビルの屋上に行きなさいと言われて地面からジャンプして屋上に登れる人はいないでしょう。

鳥人ブブカでも、仮面ライダーでも難しいでしょうね。
しかし、『階段』を使えば私でも屋上にたどり着けます。
垂直の壁を5メートル登るのは至難の業ですが、階段を使い5メートル登るのは簡単です。
このように、ある『目標』を打ち立てた時、それに向かって一直線に登るのではなく、小さな階段を作りながら、一歩ずつ進んでいけば確実にたどり着くことができます。

3776メートル登れ!と言われたら、それはとても途方のないことのように思えます。
しかし、それが富士山だったとして、確かなガイドの指示のもと、道を選んで進めば決してたどり着けない高さではありません。
最初の3776メートルを登れと言われた時にはその手段も何も浮かばなかったでしょうが、それが富士山だとわかるとなんとなくできそうな気がしてくるから不思議ですね。
例えば
英語のテストの点数を上げることを1つの目標としてみましょう。
ただ「英語の点数を上げなさい」と言われても具体的に何をすれば良いのかわかりません。
わからない状態というのは大変ストレスのかかる状態です。
そこで、スモールステップを作ってあげることで、負担を軽くし、やるべきことを明確化します。
ハーバード卒の才女、廣津留すみれも使ったタスクの見える化
私のブログでたびたび登場するハーバード卒の才女、廣津留すみれさんの代表的な学習方法
「付箋によるタスクの見える化」というものがあります。
実はこれもスモールステップになっています。
廣津留すみれさんの「付箋によるタスクの見える化」とはいわゆる「TO DO リスト」です。

この画像は廣津留すみれさんのお母さま「廣津留真理さん」が書かれた成功する家庭教育最強の教科書で紹介されたTO DO リストになります。
このTO DO リストはWEEKなので1日のタスクではありませんがその週にやるべきことが明確に管理されています。
もし先ほどの「英語の点数を上げる」という目標の達成を目指すのであれば
・教科書の24ページから32ページまで訳す
・毎日英語の日記をつける
などのタスクが考えられます。

英語で日記をつけるというのは、ドラゴン桜でも紹介されている勉強法です。
ただ難易度が高いので、高校生以上が対象になると思います。
タスクを具体的に細かく設定することで、「次に何をやればよいか」が明確になります。またタスクを実際に自分で書くことで目標を意識することもできます。
達成したい目標があるとき、まずその目標を紙に書き、それを見えるところに貼ることが効果的であることは皆さんも知っていると思いますが
TO DO リストには同様の効果があります。
このTO DO リストの積み重ねの先に「ハーバード大学合格」という世界最高峰の山頂があるのです。
また終わったタスクを線で消していくことにある種の快感を得ることができると廣津留すみれさんは著書で語っています。これは小さな成功報酬になりますので、特別何か親が子どもにご褒美を用意しなくても、子どもはその快感を求めて自発的にタスクをこなすようになります。

小さな子どもにできたらシールを貼ってあげるというのも同じ効果があります。
「勉強しなさい」と言ってはいけない本当の理由

子どもの頃、親に勉強しなさいと言われたら逆にやる気がなくなったという経験が皆さんあるのではないでしょうか。
しかし、その理由について考えたことはありますか?

東大生の親との接し方について調査すると、驚くほど「勉強しなさい」と言われたことがなかったというデータがあります。
なぜでしょうか?やれという前に勉強しているからでしょうか?
それともいう必要がないほど優秀なのでしょうか?
私はそれだけではないと思います。
東大生の親が「勉強しなさい」と言わなかったという話は半分は本当で半分は違うと私自身思っています。
確かに言われる前に勉強していれば「勉強しなさい」ということは少なくなるかもしれません。しかし、それでも「勉強しなさい」と言いたくなるのが親というものです。
実際はほとんどの東大生の親も「勉強しなさい」と言っていたと思います。
ただ、言い方が違ったのです。
単に「勉強しなさい」ではなくその伝え方が工夫されたものだったのだと思います。
例えば、「勉強しなさい!」ということと、「来週は英語のテストだよね?今日はどこを勉強するの?」と聞くのでは印象が全く異なります。
ただやみくもに「勉強しなさい」と言われるだけだとストレスがかかりますが、言い方が違うので東大生たちは「勉強しろと言われたことがない(記憶がない)」というのです。
ごく一部の東大生を除き、ほとんどの東大生はむしろほかの大学生たちより勉強の大切さを幼いころより数多く教え聞かされているはずです。しかし、それをそうと感じさせないところに親の工夫があります。
間違っても、「東大に入りなさい」と繰り返しいったわけではないはずです。それはジャンプして富士山の山頂に飛び乗れと言っているに等しいからです。
まずは何をやるべきか、そのスモールステップの設定が重要なのです。
「勉強しなさい」ではなく、もっと工夫した方法でその意思を伝えることが案外、成績アップへの一番の近道なのかも知れませんね。

今回はスモールステップとTO DO リストについてご紹介しました。
この2つは非常に有効ですので、よかったら今日から実践してみてください。
佐藤塾に自習にきて、テストの点数を上げるために何から手を付けたら良いかわからない人は、先生にまず目的を伝えて指示を仰いでください。きっとお力になりますよ。