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附属中外部生合格率100%
実は佐藤塾は附属中受験において開校以来、外部生の合格率は100%です。
ただし、小学5年生以前から通塾されている生徒さんはです。
2023年12月16日追記
小学5年生から通塾している外部生全員合格!
ちなみに高専(2022年度は長岡高専以外にも旭川高専合格)も過去合格率100%です。
高専志望の子たちはみな中2以前から通っている子たちで、今年も早々に模試でS判定を出していますので、今年度も大丈夫かとは思いますが予断が許されないのが受験です。
生徒さんと保護者様ももちろんですが、実は我々講師も受験はどきどきします。
私なんかは1人1人の子どもたちの成績をどう上げるか、寝る前に考え出して寝れないこともしばしばあります。
それは受験が迫ってくるとより多くなります。
受験は生徒さんの人生を左右する大勝負でもありますし、我々も心意気同じく勝負に臨む覚悟で当事者意識をもって日々対応しています。
成績が好調な子には次のハードルをどう用意したら良いか、不調な子には次具体的に何をどうするべきか、常に講師間で意見を交わして1人1人に講師全員で当たっています。
それだけに受験当日は神に祈る気持ちです。
校門をくぐる彼ら彼女らの姿を見届けて、笑顔で送り出してもなお結果がわかるまでは緊張が抜けません。
そして最後の1人の結果がわかるまでそれは続きます。
結果が分かった後はお疲れ様&反省会です。
受験である以上、常に全戦全勝とはなりません。子どもたちはベストを尽くし、保護者様はそれを全力でサポートされたとしても我々の力が及ばなければ結果は望まないものになってしまいます。
自身には『一勝九敗』と挑戦を大切にと言い聞かせている私ですが、受験は100000勝1敗でも我々の負けなのです。(生徒さんが負けたという意味ではありません)
そのため、常に自省は必要です。
「どうすれば良かったのか」「もっとできることはなかったのか」
考えれば考えるほど反省はあふれてきますが、次にどうするべきなのかは常に答えを用意しておかなければなりません。
そんなある日、あることに気が付いたのです。
小学5年生から在塾している子は附属中合格率100%であることを
最初に気が付いたのは清水先生だったと思います
中学受験は勉強以外の難しさもある?
高校受験や大学受験とは異なる難しさが中学受験にはあります。
それは子どもたちの「メンタル」です。
まさに十人十色。様々な子たちが佐藤塾に通ってくれていましたが、その中には「勉強に熱心な子」「要領よくこなす子」もいれば「隙あらばさぼろうとする子」「勉強したフリしちゃう子」「わかったつもりになってわかっていない子」「真面目で必要以上に自分を追い込んでしまう子」「体調を崩しがちな子」「授業中もゲームのことを考えている子」などなど個性豊かでした。
そのため、学力という指標の他にも気を配るべきことが多いのが中学受験の難しいところです。
しかし、色々な子がいても、それでも小学5年生から在塾している子は皆合格しているからには何かしらの理由があるのではないかと思い至ったのです。
そこで2つの仮説を立てました。
仮説①:1年以上の準備期間がある
新潟大学附属中学校の2校は両校とも受験日は12月です。
そのため、入塾のタイミングによっては受験の数か月前ということもあり得ます。
高校受験や大学受験の場合、『夏期講習』と『冬期講習』を経て受験となりますが、附属中受験の場合、『夏期講習』のみで『冬期講習』を経ないで受験を迎えることになります。
そのため、受験に必要な「基礎固め」と「問題演習」を十分に行う時間の確保が困難となるのです。
もちろん、夏期講習後に入塾し、見事合格を勝ち取った外部生の子も数多く存在しますが、その子らに共通するのは「基礎固め」がある程度しっかり行われており、あとは「問題演習」と「受験対策」だけという状態での入塾だという点です。
平常時の授業でも基礎の振り返りは度々行いますが、それでも間に合わないケースは確かに存在してしまうのです。
よって小学6年生からの入塾した子より小学5年生以前での入塾した子の方が合格率が高いのはこういった理由が考えられるのではないでしょうか?
仮説②:小学5年生の算数の力が合否を分ける?
小学6年間のうち、勉強の山場となる学年が存在します。
それは小学5年生の算数です。
中学受験を専門とされる塾の先生の中には「小学5年生までの算数を正しく理解していれば、一部を除きほとんどの中学校に合格できる」とおっしゃっている方もいらっしゃいます。
私もこの意見には賛成です。
逆に言えば、小学5年生までの算数を正しく理解できていない子が実は相当数いる。という現実も見えてきます。
事実、中学生に数学を教えていても、小学5年生までの算数が完璧にわかっているとは言えないと感じることがしばしあります。
それほど小学5年生の算数は難しく、十分な解説と演習を以って理解しなくてはならない難所なのです。
中学校以降の数学も、躓いてしまっている子の大部分は小学5年生までの算数が十分ではない子だったりもします。
中学校の数学は進みが早いので、小学5年生までの算数がしっかり理解できていないと中学進学後、命取りとなってしまうかも知れません。
「小学5年生までの算数の理解度」は将来を考えた際、中学受験の合否より重要かも知れません。
上の画像は藤原和博さんの著書でも紹介されている「生徒の学力のフタコブラクダ化」は国語力もそうですが、小学5年生までの算数の力も大きく影響しているように思えます。
この現象は現場にいて肌で感じるものがあります。大部分は「今は優秀な子が増えた」というものですが。
小学生までのテストは高得点が取れるように作られている
上の動画でも説明しておりますが、小学校までの勉強は生徒間で「差」を付ける必要性が低いため、内容を理解していれば高得点が取れます。
その結果、80~90点の点数でも「良し」として、潜在的な学力不足に認識できないことがあり得ます。
更に言ってしまえばテストで100点を取っている子も「潜在的な課題」を持っている例が非常に多く存在します。
その課題は教えている中でしか気が付けないものもあります。
小学校の算数は実は非常に奥が深いです。
例えば『足し算』1つを取ってみても『合併、添加、増加、求大』の4種類が存在しますし、『割合』を正しく教えるのには指導者側の力量が相当必要となります。(清水先生は上手です)
受験の結果はその時の体調や問題との相性によって左右してしまう面もありますので、合否に一喜一憂せず次に備えることが肝要です。
しかし中学校以降のことを考えた時、小学5年生までの算数の理解は我々が想像する以上に大きく将来を左右してしまうかも知れませんので早い段階での準備、あるいは気づきが必要なのかも知れません。