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主語を見失う「古文」の難しさ
端的に言ってしまえば「古文を読むことに慣れていない」ことが高得点が取れないことに繋がっていると思います。
古文では1人の人物を複数の呼び方で表現されます。
例えば「佐藤」という人物がいたとしても、それを「佐藤」と呼ぶことはしません。名前をそのまま呼ぶことは「失礼」なこととして古代中世では「役職」や「肩書」で呼ぶことが多かったのです。
例えば「徳川家康」も「家康」は忌み名とされ、そのまま呼ぶことは大変失礼でした。
なので、家康を呼ぶときは「大御所」や「三河の守」など役職や肩書を使って呼びました。
同様に古文の文章でも人物の名前をそのまま書くことは稀です。結果、藤原〇〇を指している言葉が「中納言」だったり「殿下」だったりするわけです。
古文の本文中には様々な名詞が出てきますが、それが誰を指しているのかをうまく整理してあげることが必要です。
それをうまく整理することで、セリフが誰のものなのかがわかるようになります。
Aを指している言葉は〇でくくり、Bを指している言葉は□でくくるなど視覚的にわかりやすくしてあげるのも1つの手だと思います。
誰の発言なのかがわからなければ当然話の筋はわかりませんし、内容を把握し、記述問題を回答することも困難でしょう。
また多くの受験生たちは見慣れぬ古文の文章に圧倒され、読める文章として認識できないところにも課題はあります。
読み慣れないなら読み慣れるまで「古文」に触れてみることも必要です。今回ご紹介した攻略法を元に、もう一度古文を解いてみてください。
きっと、前とは違う見え方になるはずです。
何度も言いますが、新潟県高校入試の古文は「現代文」です。
普段の授業で説明していることの一部にはなりますが、お役に立てば幸いです。