2023年10月指導報告(新潟校)

この記事は佐藤塾に通う塾生・保護者様向けの内容になります。
日々の学習状況をご確認いただき、ご家庭でのお子さんとの会話にご活用ください。

新潟校では毎週水曜日に国語以外の科目を解説する「自律学習」の時間を設けています。
定期テスト前には各中学校の過去問を演習することで点数アップを目指します。

目次

中学1年生

10月5日

筆者の意図を把握する

文学的文章(随筆)の演習と解説を行いました。

筆者は様々な言葉を用いて自身の意見を表現しますが、そのすべてが率直なものとは限りません。
フレームワークを捉え、分類しながら読解することが重要です。

記述問題になると正答率が下がるものですが、最近は大枠を外さなくなってきていてとても成長を感じます。

中野孝次「一生もの」
高森顕徹「光に向かって100の花束」
高田敏子「娘に贈る言葉」

10月12日

接続語

文学的文章・説明的文章を用いて演習・解説を行いました。

「並立・累加」と「順接」など間違えやすいものもあるので、それぞれの性質を解説しました。
最近は読むスピードも上がってきており、それに伴い正答率も上がってきています。

記述式の問題を解く際は、まず「骨」から書き、それに「肉」付けすることが肝要です。
目に見えて力を付けてきています。間違える際も、思考の跡が見えます。

考えて間違える経験は大事です。素晴らしいのでそのままぜひ続けてください。

小川洋子「本を買う贅沢」
稲垣栄洋「雑草はなぜそこに生えているのか」
池田摩耶子「日本語再発見」
岸良範「思春期の心理学」
中村桂子「毎日が科学の目」
黒田弘行「アフリカの野生動物誌」
片山一道「古人骨は語る」

10月19日

抜き出し問題

抜き出し問題ではしばし、抜き出す部分の指定の仕方が異なります。
例えば「述べられた部分」と「該当する『文』」「該当する『一節』」を混同すると誤った答えを選んでしまうことになります。よくここの部分が分からない人がいますので、詳しく解説をしました。

今泉吉晴「ムササビ」
安本美典「日本語はどのように作られたか」
山極寿一「ゴリラの思いやり」
池上嘉彦「ふしぎなことばことばのふしぎ」

10月26日

定期テスト対策

定期テストの出題範囲を一気に演習・解説しました。
テスト前はとにかく問題数をこなすことが大切です。複数の角度から問題を見ることでテストの際臨機応変な対応ができます。
今回使用した教材は基礎的な部分のみでしたので、来週は少しレベルを上げた教材でテスト範囲を一気にやっていきましょう。わからないところや正答率が低いところは重点的に解説します。わかるまでやります。
漢字の音訓の判断は迷うところが多いので特に詳しく解説しました。

星の花が降るころに、方言と共通語、漢字の音訓、「言葉」をもつ鳥シジュウカラ、いろは歌、蓬莱の玉の枝

中学3年生

10月6日

論説文と小説

私立高校入試問題を用いて演習と解説を行いました。
本文を読む際に、意味を知らない言葉がある場合は、1つ1つ確認していくことが重要です。
例え1つでも意味があいまいな言葉があれば、わずかな表現の違いを区別する選択問題の正解率は下がってしまいます。地道ですが、確実に力になりますのでとにかく辞書を引く習慣を身に着けてください。
授業中も反応が薄い言葉は都度意味の確認をしていきます。

原研哉「日本のデザイン」
遠藤周作「海と毒物」

10月13日

論説文と小説

私立高校入試問題を用いて演習と解説を行いました。

論説文を読解する際に適宜自分でイメージを絵やマトリックスにしてまとめながら読むことが重要です。読み返す際の手間が省けるだけでなく、具体の並列が多く文の場合、本筋を見失わないためです。
要はどういうことを言っているのかを抽象化する能力が高くなればおのずと学力も伸びます。

戯作三昧に出てくる滝沢馬琴や渡辺崋山は社会でもよく出題される文化人ですので、一緒に覚えてきましょう。

内山節「日本人はなぜ狐に騙されなくなったのか」
芥川龍之介「戯作三昧」

10月20日

抽象度の高い文章の読解

説明的文章の中には具体が乏しく、抽象的な文章が連続する専門的なものが存在します。
こういった文章を読解する際は、抽象化ではなく具体化をしてイメージを掴めるかが重要になります。

先日は抽象化することの重要性を説きましたが、今回は逆です。
抽象度の高い専門的な話を自分の身近な例に置き換えて把握することも非常に重要な力です。
その双方を使いこなせるようになることを目標としましょう。

池谷裕二「できない脳ほど自信過剰」

10月27日

定期テスト対策

五十嵐中学校と小針中学校のテスト範囲で共通しているところを重点的に演習解説しました。
枕詞、序詞、掛詞、詞書きなどを詳しく解説しました。

テスト前はワークだけでなく複数の教材を使用しテスト範囲を何度も演習することが高得点の近道です。
来週はより高度な問題に挑戦してもらう予定です。

和歌の世界

高校生

10月5日

対比構造の整理

筆者の主張を説明する際、いくつかの対比構造を論じて結論にたどり着く手法が一般的です。
対比する構造は1つとは限らず、都度言い換えや話の転換が行われていることを理解し、整理しながら読み進めることが肝要です。

現代文の読解力は確実についてきています。
地道に語彙を増やし、多読を今後も励行していきましょう。

港千尋「無彩の色」
内田樹「フェアな競争」

10月12日

造語を捉える

評論文の中には筆者が便宜的に使用する「造語」がしばし存在します。またそれが「造語」でなくても本文中で用いらえている「意味」はオリジナルに近いものであることがあります。

筆者の言うところの何にあたるのか、それを捉えられなければ主張を見失ってしまいます。
抽象化・具体化の他に、それぞれの概念を「集合」として捉えることも必要です。

力はついてきていますが、引き続き数をこなし、問題慣れしていきましょう。

福嶋聡「紙の本は、滅びない」
浜田寿美男「私とは何か」

10月19日

本文との相性

前回演習した範囲の理解が不十分だったため、今回の前半解説しました。

スムーズに解ける問題とイメージが出来ず読解が難航してしまう問題があります。
初めて知る話を読む場合、より時間がかかってしまうでしょう。

後半の「政治的思考」は「選挙」と「民主主義」というテーマで以前私がしつこく解説していた話だったので、比較的理解がしやすかったようですが、理想はどんな文章でもスムーズに解けるよう、日常的に様々な文章に目を通し、自身の知見のいずれかに分類できることです。

たくさん本を読み、人の話を聞きましょう。時間はかかりますが、確実に力になります。

浜田寿美男「私とは何か」
杉田敦「政治的思考」

10月26日

本文中で用いられる意味の変化

今回は「黒船」という言葉がキーワードとして使用されていましたが、「黒船」が指すものは段落によって変化します。
ここで重要なのは「黒船」がどのような意味で使用されているのか、概念として捉えることです。
まずその整理を着実に行うことで、長文であったとしても大枠は外しません。

また対比構造で「西洋」と「東洋」、「近代」と「古代」などは頻出ですので、それぞれがしばしどのような役割で用いられるかなども確認しました。

沖田行司「日本人をつくった教育」

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